第47回
自分史を書いてみよう
昔の記憶は変わらないものと思っているかもしれませんが、
最近の研究では過去の記憶というのは非常に曖昧で、
思い出すたびに変化していくとわかってきました。
ある程度年齢がくると、
自叙伝や自分の歴史、
家系というものに興味を持ってきます。
そこで、自分史を作ってみましょう。
生まれた場所から始め、
卒業した学校などをできる限り、
細かく思いだしていきます。
できれば、親や家族にも話を聞き、
自分が忘れてしまったようなことも書き記しましょう。
卒業アルバムなどをみて、
できる限り日時を正確に書き込んでいくのです。
記憶の曖昧(あいまい)さを
いろいろ感じることになるでしょうし、
「あー、そんなこともあったっけ」
と思いだすことも多いでしょう。
チャンスがあれば、同窓会などで、
友人を話をすることで、
意外な事実を指摘されることもあるでしょうし、
まったく忘れていたことを思い出すかもしれません。
さらに可能であれば、実家があった場所、
自分が通っていた学校まで行き、
取材をするようにして書いていってはどうでしょうか。
記憶を思い出すことは、記憶を強化して、
鮮明なものに作り直すようなものです。
また検診の結果などをグラフにしてみれば、
いつごろどんな病気をしたかも確認できます。
健康診断で異常値があれば、それも書き足しましょう。
いつごろから薬を飲み始めたのかも再確認できます。
自分のことを健康を含めて振り返ることができれば、
自分の健康管理を見直すチャンスにもなります。
新しいことだけが脳を刺激していくのではありません。
自分の中にある若い時の記憶は決して消えることはありません。
うまく思い出せないでいるのです。
それを掘り起こすつもりで書いてみましょう。 |