第65回
新しい人に会おう
人に1日まったく会わない人と、
1日に必ず数人に会う人を比べると、
人に必ず会っている人のほうが
認知症の発症が少ないという研究があります。
人に会うことがいかに脳を刺激するかということでしょう。
しかし、「会う」と言っても、
いつも同じ人ばかりでは、
仲間どうしの愚痴に終わってしまう危険があります。
だからできれば、週に1回くらいは、
まったく違う分野の人に会う努力をしてみましょう。
異業種交流会でもいいですが、
名詞の交換だけに終わってしまい、
なかなか新しい情報は手に入りません。
講演会などに参加するのもいいでしょうが、
講演会は一方通行なので、
意見交換というわけにはいきません。
やはり同じ趣味を持つような仲間を作り、
形式的な話だけでなく、本音でしゃべる仲間が必要でしょう。
とくに会社に所属しているときは、
仕事でいろいろな人にあって、それが脳を刺激しています。
ところが定年になれば、
そういった人に会うことができなくなります。
いま自分の周りに仕事以外の人脈が
どれくらいあるかチェックしてみましょう。
また、普段、仕事に関係なく会っている人が
どれくらいいるかも意識してみましょう。
初対面の人に会ったとき、
話をしているときの顔の表情、しぐさ、声の張りなど、
脳は多くの情報を得ようと懸命に働きます。
それが脳にとっていい刺激になります。
メールでのやりとりでは、やはり限界があります。
実際に人に会うということの大切さが
ますます大きくなってきます。
まずは努力しなくても、
人に会える環境作りからやってみましょう。 |