第66回
創作料理に挑戦しよう
世界的で一番有名な日本人シェフと言えば、
NOBU東京でもおなじみの松久信幸(ノブさん)でしょう。
ノブさんには、
クルーズの取材で何度かご一緒しているので
個人的にも知っている方です。
NOBU東京の料理はいわゆる創作料理と言われるもので、
エスニックな味と日本の味覚の融合のような独特のものです。
料理は食べるときに、おいしいものであれば感動がある。
その感動を作り出すのは、
いままで経験したことのない味でしょう。
もちろん全く新しい素材とか、
調味料というものは、
素人にはなかなか手に入るものではありません。
しかし、既存の食品の意外な組み合わせによって、
想像以上においしくなることが多いものです。
マヨネーズと醤油というのは、
もはや違和感なく使われていますが、
最初はそんな組み合わせでは
きっとおいしくないと先入観で判断していたでしょう。
そこが脳の欠点でもあります。
味というのはとくに記憶にしっかりしまい込まれているので、
そんな合いそうもないものを組み合わせ
おいしくなるはずがないと判断してしまうので、
それを打ち破るには意外に難しいことです。
つまり創作料理は常識の打破であり、
それは脳にとってもっとも苦手なことなのです。
同じことの繰り返し、
慣れたものを好むというのが脳の基本だからです。
それは考え方や行動にも影響して、
脳への新しい刺激を得にくくなってしまうわけです。
逆にそういった創作料理を考えることで、
脳を常に活性化させることが可能になります。
自分で家にある調味料や素材を使って
まずは意外な組み合わせを考えてみましょう。
わさびとカレーとか、ラー油とのりの佃煮、
できるだけ意外性のあるものを組み合わせてみましょう。
それだけでも十分脳が活性化されます。 |