米山公啓  脳とからだの健康方程式

今日から変えること

第68回
文字を書き写す

小学生のころなら、
マス目の入った原稿用紙に作文をすることもありましたが、
最近はめっきり原稿用紙に書くということはなくなりました。

パソコンで文字を入力することが増えたせいもありますが、
普段の生活では、
きちんと字数を決めて文章を書くなんてことはしません。

原稿用紙という空間に文字を書いていくことは、
ある種の緊張感が伴うものです。

そこで、文学の名作、
例えば、夏目漱石の小説でもいいでしょうし、
新聞の社説でもかまいません。

200字詰めの原稿用紙に、ゆっくりと書き写してみましょう。
その際、鉛筆ではなく、ボールペンを使いましょう。

「失敗してはいけない」
という軽い緊張感が脳に刺激を与えます。

文字を写すことは、もちろん文章の練習にもなりますが、
ここでは、間違わないように200字をゆっくり書いていく
という作業が重要です。
200字の原稿用紙という空間が
埋まっていくことを意識しながら書くことは、
左脳と同時に右脳にも刺激を与えます。。

書くときにただ写すだけではなく、
言葉の意味をしっかり考えていくのです。
「どうして、ここに”しかし”が使われるのだろうか?」とか、
「なぜ主人公はここで立ち止まったのか?」
というように、なぜという視点で常に疑い、
考えて写していくことで、深く考える習慣も身に付いてきます。

写経という精神的な鍛錬方法もあります。
ひたすらに文字を写していくという方法です。
文字を写すことが目的ではなく、
やはりそこには漢字の意味を考えることに
意味を見いだすのでしょう。

名作を200文字写したとき、どこかに達成感があるはずです。
その達成感を持続してやっていくための
意欲につなげていきましょう。


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2010年4月5日(月)

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