米山公啓  脳とからだの健康方程式

今日から変えること

第69回
くも膜下出血を予防するには

巨人軍の木村拓也・内野守備走塁コーチが
くも膜下出血で亡くなりました。
37歳という若さで突然の死でしたから、
驚きと同時に、そんな若い年齢でも
病気になってしまうのだという不安も起きてきます。

くも膜下出血を予防するにはどうすればいいのでしょうか。
急に倒れて意識がなくなってしまう病気を脳卒中といいますが、
その原因には3つあります。

脳出血脳梗塞くも膜下出血です。
この3つの内では
くも膜下出血は1割以下ですから、少ない病気です。

しかし、重症化しやすいので、
少ない病気と言っても、
一度起きてしまえば命にかかわってきます。

くも膜下出血の主な原因は2つです
脳動脈の瘤が膨らんで破裂する場合と、
脳動静脈奇形と言われる血管の異常によって
それが破れてしまう場合です。

一般に若い30歳以下の場合は脳動静脈奇形が原因で、
40歳以上では脳動脈瘤の破裂が原因です。

動脈瘤は先天的な要因もありますが、
悪化させるのは、高血圧症、喫煙などです。

またストレスがたまって無理が続けば、
血圧も上がってしまうので、
脳動脈瘤が破裂する原因になりかねません。

脳ドックによって脳動脈瘤を早期に発見することはできます。
これはMRAという磁力線断層装置でできるので、
CTと同じように器械で簡単にできます。
しかし、問題は脳動脈瘤が見つかったときに、
症状もないのに、予防的に手術するほうがいいのか、
そのまま様子を見たほうがいいのか、迷うことになります。

予防的な手術には基準があって、
見つかったらすべて手術ということではありません。

若い人のくも膜下出血の脳動静脈奇形は、
先天的なものですから、予防はできませんが、
脳動脈瘤の場合は、
いわゆる生活習慣病の予防と同じようにすればいいのです。


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2010年4月12日(月)

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