第79回
将棋や囲碁で脳を鍛える
テレビゲームをすると脳がダメになる、
そんなふうに考えている人も多いでしょう。
しかし、最近の研究では、
テレビゲームが脳を活性化することがわかっています。
囲碁や将棋は脳にどう影響するでしょうか。
こういった研究は長年調査していくのが難しいものです。
ただ一般的に言えることは、
囲碁や将棋はテレビゲームと違って、
途中から無限展開になるということでしょう。
チェスは取った敵の駒を使わないので、
比較的以前からコンピューターでの解析が行われ、
コンピュータ対チェスの名人ということは行われてきました。
現在では、チェスに関しては
コンピューターのほうが優れた成績を残すようになっています。
ところが、将棋や囲碁となると、
まだまだコンピューターでは絶対的に勝つことが難しいようです。
それほど途中からの展開に
バリエーションがあるということでしょう。
そこに囲碁や将棋の意味があります。
相手の出方に応じて、
いくつもの可能性を考えながら戦っていく必要があるため、
前頭葉のワーキングメモリーを鍛えるには最適です。
経験者でない場合は、
ルールを覚える必要がありますが、
それもまた、新しいことに挑戦するという意味で、
脳への刺激になります。
また、相手がいるため、
楽しみながら続けることができるのも特長です。
経験者の場合には、勝負にこだわるより、
いかに同時に複数の作戦を練るか、
そんなふうに考えて、楽しんでみてはどうでしょうか。
さらに囲碁や将棋は単に戦いというだけでなく、
相手とのコミュニケーションの場にもなります。
仲間意識を作り出すので、
孤独になりがちな、状態を防ぐことができます。
またいまはインターネットでも対戦が可能になっていますから、
家でも楽しむことも可能です。
楽しみながら脳を鍛えるという意味では、
囲碁、将棋は最高のものかもしれません。 |