第99回
寝る前にすべきこと
仕事をしていると、
どうしても批判的な発言が多くなります。
自分が原因というより、
他の部署が悪いという見方をしてしまいます。
批判的に物事を見ることは、
創造的な発想につながることもありますが、
それが続いていくと、
物事をどうしても否定的に考えてしまうようになります。
脳のためには前向きで肯定的な考えのほうが、
神経細胞へのダメージが少なくなります。
失敗やいやなことを考える時間が長くなれば、
それだけ脳にストレスをかけて、
神経細胞を破壊することになるのです。
人間の脳の働きのすばらしいことは、
どんな状況にあっても、発想を変えていけば、
前向きな思考ができることです。
仕事がうまくいかないということは、
別な仕事ができるチャンスであるとか、
資格試験に失敗したときは、
その仕事に自分が向いていないということで、
違う仕事に就くべきだというように、
全く方向を変えてみることで、前向きになれます。
仕事から帰って寝る前にすべきことは、
今日の反省ではなく、
今日あったできごとのうち、
いいことを5つ挙げてみるのです。
「いいこと」は5つもないと思うかもしれませんが、
これは思考実験と思ってください。
どんなにいやな日でもついてなくても、
とにかく小さなことでいいから、
それをポジティブに考える練習です。
帰りの電車に間に合ってよかったとか、
雨が夕方やんで濡れずに帰って来れたとか、
その日の状況をいかに前向きに考えるかを練習するのです。
これをくり返すことで、大きな問題が起きても、
それを自分のチャンスと考えるようになれるのです。
前向き性格は、逆境に強く、ストレスに強い脳です。
また前向き性格こそ、
長生きで認知症にも強い脳であることがわかっています。 |