第101回
病気になったときを考える
自分のマイナスなことをイメージするのは、
なかなかできません。
あえて病気で倒れたときを想定してみましょう。
健康というのは、
病気になってみて初めてありがたいと思うものです。
病室から外を見ていると、
外を自由に歩けるというだけでも、
いかにすばらしいことかわかってきます。
そんな想像をしてみるのです。
当たり前のことがすばらしいことであると気が付ければ、
すばらしい発見です。
例えば心筋梗塞で病院に入院
ということを想定してみましょう。
いま仕事があって入院などできないと思うでしょうが、
病気は待ってくれません。
すべてを止めて、入院するしかないのです。
しかし、自分が会社からいなくなってしまうと、
だれがそれを穴埋めするのでしょうか。
その想定もいいかもしれません。
意外にいなくても会社は回っていくものです。
自分の存在価値をそこで再確認できるでしょうし、
自分がいなければどうにもならないと思っていた職場が、
何の問題も起きないとすれば、
自分の存在は何だったのだろうと考えるでしょう。
入院ではお金がかかります。
いまの自分の貯蓄を考えてみると、
ちょっと不安になってくるかもしれません。
そうなれば、
やはり保険に入っているほうがいいと思うかもしれません。
禁煙できないでずっと来た人は、
心筋梗塞になれば、さすがに禁煙を考えるでしょう。
しかし、それでは、
遅いので今から禁煙としようと決意するかもしれません。
入院すれば、時間ができるので、
読めなかった本をしっかり読める時間ができるでしょう。
自分を見直す時間になるかもしれません。
入院は決してマイナスだけではないのです。
健康というものを、
自分が病気になったことを想定するだけで、
いろいろが問題が見えてくるでしょう。
その思考訓練をしてみましょう。 |