米山公啓  脳とからだの健康方程式

今日から変えること

第106回
偉人たちの脳 龍馬的脳とは

何かを成し遂げた人は、
他の人とは違うものを持った脳があったからこそでしょう。

しかし、昔の人では詳しいデータはないので、
その分析はできません。
たとえ龍馬の脳のMRIがあったとしても、
脳の機能的な違いを知ることは難しいのです。
アインシュタインの脳は解剖学的に分析されていますが、
一般の人とは違いがないという結論です。

つまり脳は生きているときにどう働いていたかを見ない限り、
脳の機能の違いを知ることはできないのです。

ただ、その人の行動から、
脳がどんな機能を持っていたかは想像ができます。

龍馬が日本の将来を
見越した行動をとっていたことは確かでしょう。
将来を考えるのは人間特有の脳の使い方ですし、
これは右脳の機能の一つです。

先が見えていたからこそ、薩長同盟をもくろんだのでしょう。
そこには綿密な計画というより、
直感的な何かを感じとっていたからです。
その直感的な何かを感じる人こそ、
リーダーシップが取れる人です。

そのためには、リスクを怖がらず、
挑戦的に生きる勇気が必要になってきます。
日本人には脳内のセロトニンの量が、
アメリカ人に比べ少ないことがわかっています。
つまりどうしても保守的になり、
新しいことへの挑戦を嫌うのです。

しかし、龍馬は
例外的にセロトニンの量が多かったと想像できます。
でなければ、あれだけ大胆な行動を起こして、
明治維新に大きく影響することはできなかったでしょう。

西郷隆盛もその龍馬の姿を見て、惚れ込んだのでしょうし、
それが人を動かすことのできるカリスマ性ということになります。
もちろん、脳の持っている特性だけでは、
成功することはできません。
多くの経験をし、
周辺の環境をセロトニンの多い脳を持った龍馬が
うまく生き抜くことで、
時代に影響する行動を取れる脳に
さらに変わっていったということなのです。


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2010年9月13日(月)

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