第107回
スティーブ・ジョブスの脳
日本でお忍びでアップル社の
CEOスティーブジョブスが来ていたようです。
iPhoneやiPadでの成功を見ていると、
まさに現代のカリスマと言っていいでしょう。
多くのIT系の会社の中でも、
アップル社はマニアックな存在でした。
私自信もアップルUのときからパソコンを使っていたので、
いまのパソコンを考えれば、使いにくさもありましたが、
それ以上におもしろさ、楽しさがありました。
そこが他のパソコンと大きな違いでした。
iPhoneやiPadも、使って楽しいとか、
持っていてかっこいい
というところが大きく違うように思います。
そういった商品をスティーブジョブスが、
世に送り出したことは、
やはり他の経営者とは脳が違うということでしょう。
メカというのは、技術者が性能を上げたり、
メモリーを大きくしたり、性能ということを重要視します。
つまり理論的な技術の積み重ねで、
新しいもの、他にはないものを作ろうとします。
しかし、その発想は
革新的な商品が生まれる可能性は少ないでしょう。
今の日本の家電メーカーがそういった状況になっています。
何かを変えていくとき、
もっと明確な目標を提示できなければ、難しいのです。
スティーブジョブスは、かっこよさ、使って楽しいもの、
という発想から使う側の視点から、
商品を作り出していることが大きく違います。
音楽をダウンロードして買うことができれば、
便利だろうと思うこと、
その目標がitunesの成功を産んでいます。
音楽は著作権がからんで大変だとか、
そんなことをしたらレコードショップがつぶれてしまう
という発想をしがちなのが、今の日本です。
新しいもの生み出すには、
問題的を探し出すことではないのです。
何をしたいか、何を消費者が望んでいるかという、
まったく違う視点での商品開発でしょう。
情報の山から考えるのではなく、
シンプルな発想ができるかどうか、
それだけのことなのです。 |