米山公啓  脳とからだの健康方程式

今日から変えること

第111回
うつ病に気が付く

現代うつ病が問題になっていますが、
それは従来のうつ病とどこが違うのでしょうか。

食欲がない、元気が出ない、眠れない、仕事をやる気がしない、
などの症状が2週間以上続けばうつ病を疑います。

こういった典型的な症状であれば、
医者も診断を迷うこともありませんし、
周囲も気がつきやすいものです。
しかし、なんとなく元気がでないけれど、
土日は元気になっているとか、
頭痛、めまい、吐き気、腹痛などの
身体症状が主体の場合もあります。

頭痛であれば、脳外科へ行き、
腹痛であれば消化器内科を受診してしまうと、
まずはCTとか内視鏡の検査になって、
異常がないのにどうして症状があるのか、
さらに検査が続いてしまう場合もあります。

受診科を間違えると、
うつ病の診断に時間がかかってしまいますし、
医療不信にも陥ってしまい、
医者へ行ってもちっとも良くならないということになります。
頭痛でうつ病というケースも多いことがわかってきました。

もうひとつ重要なことは、
うつ病の主たる薬であるSSRI
という種類の薬をしっかり飲み続けないことも問題なのです。
10日間くらい飲まないと効果が出て来ないので、
途中で飲むことをやめてしまう人も多く、
そうなると、うつ病の薬が効かないということになりがちです。

また症状がよくなってきても、
自分ではよくなったと自覚しないことが多いのも特徴です。
自己判断ではなく、やはり主治医の意見をしっかり聞き、
あるいは、自分のことを
しっかり聞いてくれるお医者さんを探すべきでしょう。

うつ病の8割は薬で治ります。
それなのに社会問題になってしまうのは、
うつ病だと自分が思わないこと、
周囲の理解が足りないこと、
しっかり治療しないことが原因なのです。
うつ病は多くが治る病気だと理解することです。





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2010年10月4日(月)

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