米山公啓  脳とからだの健康方程式

今日から変えること

第123
胃が痛い本当の理由

お腹が痛いと言っても、
お腹に病気があるとは限りません。
臓器の症状は、その場所を示すとは限らないのです。

つまりみぞおちのあたりが痛いと言っても
胃に病気があるとは限らないのです。
原因として、膵臓、腎臓、
心臓のなどの病気も考えないといけません。

お医者さんが忙しいと、胃のあたりが痛いと言えば、
すぐに胃の薬を出してしまい、
診断は薬の効き具合でみるということになりかねません。

典型的な症状であれば、診断はつきますが、
胃の痛みと言っても、
胸のあたりの痛みと表現する人もいるので、
意外に診断は難しくなります。

胃が痛いといって、内視鏡を行い、
胃潰瘍や胃炎というものがあればいいですが、
何も所見がないのに、
胃の痛みだけあるという場合もあります。

非潰瘍性消化不良と言われ、
ストレスや食べ過ぎなどが原因となります。
比較的短い期間で治っていきます。

最近ではもっともわかりずらい症状として、
胃と食道に原因があっても、
胸焼けであったり、喉の痛み、あるいは咳、
狭心症のような胸痛みが起きる場合があります。

これは逆流性食道炎のことが多いのです。
胃液が食道に逆流することで、
前述した症状が出てきます。

この症状はプロトンポンプ阻害薬(PPI)
という薬によって劇的に改善します。
胃での胃酸を作るのを抑制するので、
いろいろあった症状がすぐに消えてしまいます。

喉の痛みや狭心症だと思っていると、
耳鼻科や循環器内科受診となって、
なかなか正しい診断がつかなくなってしまいます。

胃の痛みをすぐに胃が原因のものだと決めつけず
広く見ていく必要があります。

最近の抗うつ薬としてSSRIという種類の薬が使われて、
従来にない効き方をします。
PPIも逆流性食道炎に特効的に効果があります。
飲んで翌日症状が消えたという方も何人かおられます。
試し薬を飲むということでもいいのです。





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2010年12月6日(月)

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