米山公啓  脳とからだの健康方程式

今日から変えること

第127回
風邪の特効薬がある

ヨーロッパやアメリカで
マスクをしている人をほとんど見かけません。
なぜかマスク好きなのは、アジア人
とくに日本人が好きなようです。
新型インフルエンザが問題になったとき、
N95マスクといって、
ウイルスをカットできるマスクが売り切れになって、
なかなか手に入らなくなっていました。

風邪の予防のために、
外出時にはマスクをしていく人も多いようですが、
N95マスクなら理論的には、ウイルスをカットできますが、
実際には、きちとん隙間なく
口と鼻をカバーすることが難しいのです。
むしろ自分がはき出すウイルスを
拡散させないようにする意味のほうが大きいでしょう。

N95マスクを長時間付けていることは、
息苦しさもあって、ほとんど無理でしょう。
外出時にずっとマスクをつけていることができないのですから、
予防効果があるとは思えませんし、明確なデータもありません。

またビタミンCが風邪に効くとか予防効果があるといいますが、
人間のからだの中には基本的に
必要とするビタミンCの量がありますから、
過剰に摂取しても、それが予防効果につながるとは思えません。
あくまでも気休めということになります。

手洗いが風邪の予防効果があるという研究もありますが、
これも大規模な調査が行われたわけではないので、
確実ということはありません。

実は風邪の原因となるRSウイルスに効く薬が開発されて、
臨床で使われています。
効くと言っても、未熟児の感染予防に使われているのです。
理論的には大人の風邪の予防にも期待できるのですが、
非常に高価(10万円)な薬なので、
一般的に使うには費用対効果が悪くなり、現実的ではありません。
ただ近い将来風邪に本当に効く薬が登場するかもしれません。
しかし、問題はその値段です。
安い値段で使えなければ、風邪の治療には使えないからです。





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2010年12月27日(月)

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