中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第44回
人民元口座の開設費用は15元

デフレとグローバルが進む日本の環境下で、
どうお金を運用し、育てて行くかを考えると、
あなたの「財布」も
各国の通貨を出し入れできる環境を整えておいた方が有利です。

今後、中国の人民元が切り上げから自由化に向かい、
世界のキーカレンシーとして通用するとなれば、なおのこと。
よりゆとりのある生活を送りたいと思うなら、
これまでの円、米ドルに人民元を加えた三つの財布、
三つの資産をいかにバランス良く運用していくかが、
大きな命題となるでしょう。

多少、中国語の能力が必要になりますが、
上海など現地で口座開設にあたって
とくに難しい手続きはありません。
所定の申込用紙に必要事項を記入し、
パスポートと現金(人民元)を添えて提出すれば誰でもできます。
住所などの連絡先も日本のものでOKです。

口座開設料は銀行によってまちまちですが、
『中国銀行』などは15元で、
これにはキャッシュカードの発行料が含まれます。
このキャッシュカードは『中国銀行』に限らず、
どの銀行のATMでも「銀聯」マークの付いたものなら使用可能で、
買い物の際などはデビットカードとしても使えます。
口座への最低預入金額は普通預金のマルチ口座が1元で、
定期が5万元から。ほかに年間10元の口座維持費がかかります。

中国のカード消費社会は、
『中国銀行』が1985年に中国最初のキャッシュカード
「長城カード」を発行して以来、
各行が独自のカードを発行する形で、徐々に発展してきましたが、
口座を持っている銀行以外で使用できないことが
欠点とされてきました。
こうした状況から、中国の中央銀行である人民銀行が中心となり、
国内各金融機関のキャッシュカード情報交換センターが出資し、
2002年に『中国銀聯』を設立。
他行間のATMにネットワークを築き、普及を推進。
いまでは日本の百貨店などでも通用する
グローバルなカードに成長しました。

キャッシュカードを使っての引き出しの限度額は、
1回2500元で、1日2万元まで。
また、窓口で現金を引き出す場合でも1日5万元の上限があり、
これを超える場合は事前に予約が必要となります。
また、日本からの出金はカードを使って円で買い物をするか、
これを使って円で引き出すこともできますが、
ともに年間2万米ドル相当が上限という制限があるのでご注意を。


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2011年1月21日(金)

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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