第55回
ローリスク・ハイリターン“地段”の物件を選ぶ
こうしたことを踏まえて、中国で不動産投資を行う場合、
どういった点に注意すればいいのでしょうか?
私の妻の友人である謝正森さんによれば、
不動産投資における必勝術は次の四つです。
台湾生まれの謝さんは淡江大学を卒業後、
アメリカ・ニューヨークのポリテクニック大学に留学。
帰国後は香港の大手デベロッパーなどを経て、
現在は台湾の財閥『協和集団』の中国代表として、
全国各地で展開している優良物件の
開発プロジェクトを取り仕切っている方です。
私どもも物件を購入する際はよくアドバイスを受けています。
1.立地に勝る条件なし
2.物件の売り買いは景気の転換期に
3.レバレッジをかける
4.時間をかける、ピークは追わない
1は中国だけでなく、どの国でも不動産投資の要諦になるものです。
中国人の富裕層が物件を選ぶ場合、必ずベストもしくはそれに近い
“地段(でぃどあん)”(立地)のものに限定して購入します。
最高のロケーションにある物件に投資する理由は、
「不動産市況が好転するとき、
例外なくベストの物件から値を上げ始め、その上昇幅も大きい。
また、万が一マーケットが悪くなっても、
ロケーションの良いものの下げ幅は、ほかの地域のものより小さい」
(謝さん、以下同)からです。
だから最高の立地にある不動産は
「ローリスク・ハイリターン」になるのです。
抜群の立地にある不動産の価格が
こうした動きをするのは万国共通で、
香港や台湾での経験側から
謝さんはこのようなアドバイスをするわけです。
もちろんベストの物件の価格は当然ながら高く、
誰にでも買えるものではありません。
予算がない場合は
どうしても立地条件の劣るものを買うことになりますが、
彼にいわせると、こうした投資は
「ハイリスク・ローリターン」になるのだそうです。
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