中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第56回
景気の転換期をうまく捉えて売買

2と3は景気の転換期を利用するということです。
経済の循環によりいったん不景気になると、
投資は冷え込み、不動産価格も落ち込みますが、
それが一定期間続くと政府の金融・財政支援などにより、
先行きに明るさが見え始めたころが投資のチャンス。
景気が回復し始めた頃の不動産の流動性は乏しく、
しかも買い手の数が少ないので、
金額の大きい物件ほど割安に購入できる可能性が高くなります。

半年先の景気動向を織り込んで動くといわれる株式と違って、
不動産価格は経済の波に遅れて上昇する傾向があります。
景気が底を打ち、上向きのサイクルに入って間もないころは、
まだまだ不動産投資に乗り出す人が少ないので、
大きなチャンスというわけです。
こうした状況下では、
銀行はおおむね貸し渋りなどを行っているので、
100%自己資金で投資することになりますが、
その分、後日のリターンは大きくなります。
中央政府の金融引締め策などにより、
少々、マーケットが湿りがちな上海不動産などは
今、ちょうどこのようなところにあるのかもしれません。

反対に景気の上昇志向が鮮明になると、
経済活動で利益を得た投資家が増えますし、
銀行も不動産融資を再開し始めるため、
マーケットは活況を取り戻し、
個人や法人などさまざまな投資家が積極的に買いにでてきます。
当然、流動性も高まり、
不動産価格も右肩上がりの展開となりますので、
このタイミングが売りの最高の好機となるわけです。
現在、日本のマンション販売は首都圏を中心に非常に好調で、
価格も上向きだといいます。

3のレバレッジとは借り入れをするという意味です。
「不動産は株式投資などと比べて、
投資資金が2倍、3倍になることはない」
と考えている方が多いようですが、そんなことはありません。
中国人の投資家はこれを効かせることによって、
しっかりと高い“回報”(リターン)を得ています。


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2011年3月4日(金)

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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