中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第57回
レバレッジ効果で2倍のリターン!!

例えば1億円の物件を購入するのに、
A氏が全部を現金で、B氏が2000万円だけを支払い、
残りの80%を銀行から借り入れたとします。
そして、2年後にその不動産を1億2000万円で売却したとします。
A氏は1億円が1億2000万円になったのですから、
2000万円の儲けで、元金に対するリターンは20%ですが、
B氏は8000万円の借金を返済しても4000万円が残ります。
2000万円の投資に対して4000万円の利益、
つまりそのリターンは100%になります。
これがレバレッジ効果(テコの原理)です。

レバレッジは基本的に投資物件のテナント収入で
月々の返済額がまかなえることが前提となりますが、
これをクリアできれば
借り入れ比率が高いほどテコの原理が大きく働くことになります。
付表は値上り率と
借乳比率による自己資金に対するリターンを示したものです。
レバレッジをきかせればきかせるほど、
高いリターンを得ることがお分かりいただけると思います。

余談ですが、
もし今、日本の方が中国の不動産を分割で購入するなら、
『HSBC』などの外資系の銀行で
米ドル建てローンを組んだ方が有利でしょう。
人民元が今後も切り上がることを前提とすれば、
月々の返済を人民元の家賃で返済すれば、
為替レートの上昇で実質の負担は軽くなるからです。

このレバレッジ効果をうまく利用して、
大きく儲けたのが私の義弟です。
彼は2007年10月に長寧区の古北エリアに位置する
『古北国際広場』を412万元(約5356万円)で購入した際、
30年のローンを選択。
83万元(約1079万円)を頭金として支払い、
ローンの残高329万(約4277万円)は
月々のテナント収入で返済していましたが、
物件価格の高騰や中央政府の規制策を考慮して、
2010年12月に同物件を1050万元(約1億3650万円)で売却。
ローン残金や税金などの諸経費を差し引いても
約475万元(約6175万円)が手元に残りました。

義弟がここまでに支払った投資金額は
頭金に部屋の内装費用
(中国のマンションは日本と違い、
普通、コンクリート打ちっ放しの状態で引き渡される)など、
もろもろの費用を足して約200万元(約2600万円)でしたから、
倍以上のリターンです。


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2011年3月7日(月)

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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