中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第59回
上海の車のナンバープレートのお値段

しばらく不動産のお話が続いたので、閑話休題。
久しぶりに車の話をしてみましょう。

万博終了にともなう景気減速懸念もなんのその。
上海の街は相変わらず活気に溢れていますし、
車の台数は増える方向にありますが、
中国の車の価格、一体いくらぐらいだと思いますか?

一般市民に人気の国産車は
大体10−15万元前後(日本円で約130−200万円)ですが、
輸入車となると関税の高さも手伝って、グッと敷居が高くなります。
例えばメルセデスベンツのSクラスだと
一番安いグレードでも93万元(約1200万円)から。
納車までは2−3カ月待ちというのが普通ですが、
せっかちな中国人はこれを嫌って
さらに5万元ほどのエクストラを払って
ディラー在庫車を押さえようとします。
もちろん車両代金は値引きなしの現金一括払いです。

また、高いといえばナンバープレートの代金もそうです。
これは地域によって値段が違っていますが、
経済発展が著しい上海では、
増加し続ける自家用車を規制するためにナンバープレートを
“拍売”(オークション)方式で販売することにより、
発行数をコントロール。
そして、このお値段が3−4万元(約39−52万円)もするのです。

上海でナンバープレートの競売が始まったのは1992年から。
ただ、当時は台数を制限することが目的ではなく、
好きな番号を競り落とすためのものでした。
その後、上海市政府は車両数のコントロールを目的に
競売制度の整備を進め、
94年には
「上海市私人自備車、両輪摩托車上牌額度競購弁法」が公布。
さらに2000年からは
最低入札価格を設定しない完全な自由競売が始まりましたが、
その価格はほぼ右肩上がりをキープ。
02年の平均価格は2万元でしたが、
07年の12月には5万6000元まで値を上げています。

毎月高値で落札される上海のナンバープレート

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2011年3月14日(月)

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