第67回
中国株/セクター別投資戦略(6)
☆カジノ・ホテル=見通しは基本的に良好
このセクターの見通しは基本的に良好といえそうです。
2010年12月のマカオのカジノ収入は
前年同期比66.4%増の188億8000万パカタをマーク。
金融引き締めやインフレといった
ネガティブ要素があったにもかかわらず、
マカオを訪れる観光客数は右肩上がり。
11年のカジノ収入は20%前後の増加が予想されます。
今年1月に開通した広州と珠海を結ぶ高速鉄道も
増加傾向に拍車をかけるでしょう。
現在、同地域を訪れる中国人の約7割を
広東省や広州市からの観光客が占めていますが、
同鉄道の開通によりマカオへの玄関口である拱北までのアクセスが
容易になるためです。
一方、旅行及びホテル業界は上海万博特需や経済成長にともなう
リクリエーション需要の増加に支えられ、堅調。
2010年1−9月における海外旅行者数は
前年同期比21%増の4228万人。
人民元レートの上昇にともない、
今後も海外旅行需要は安定して伸びるとみられます。
このセクターの関連銘柄の過去1年間の値動きは
ハンセン指数をやや上回っているため、
短期的な下振れリスクはありますが、観光客数の増加にともない、
カジノ業界の収益が拡大する余地はまだありそうです。
2009−12年におけるEPS(1株当たり利益)の
平均伸び率が67%に達すると予想される
業界トップの『マカオ博彩』(00880)。
今年の第3四半期にかけて新カジノが開業する
『金沙中国』(01928)などに注目です。
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2009年に完成したニュー・リスボア |
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