|  
         第68回 
          中国株/セクター別投資戦略(7) 
        ☆医薬品=高齢化社会が需要を後押し 
          2008年末時点における65歳以上の高齢者が全人口に占める割合は 
          すでに8.3%に達しているほか、 
          中国の関係部門が 
          現在の年齢別の人口構成比などから割り出した予測によると、 
          今後、65歳以上の構成比は 
          年2.5%以上のペースで増加するのに対し、 
          人口全体の増加率はこれ以下となる見通しで、 
          20−25年後に中国の人口の老齢化問題は顕著に。 
          これにともない医薬品に対する需要が急増するとされます。 
        2009年に中央政府が 
          「本格的医療体制改革に関する意見」を発布して以来、 
          医療保険改革が進んでいることも、この傾向を後押しするでしょう。 
          1人当たりの医療関係の年間支出は約600米ドルと、 
          イギリス、ドイツ、日本など 
          先進国の5分の1のレベルにとどまっているのが現状です。 
          こうした状況を打破すべく国務院は 
          医療制度改革のために今後3年間で約8500億元を支出すると発表。 
          改革は基本的な医療保険の適用範囲拡大、 
          地域診療所のネットワークの充実、公衆衛生の改善、 
          及び公立病院運営に関する 
          試験的な改革の実施を目指すとされています。 
          『国泰君安(香港)』によると、 
          このセクターに属する銘柄の10年から向こう3年間の 
          EPS(1株当たり利益)伸び率は 
          平均で24.1%に達するとされます。 
        個別の注目は『朗生医薬』(00503)などでしょうか。 
          同社はリューマチ用の抗炎症薬、鎮痛剤、 
          ホルモン剤などを開発・製造。 
          主力製品の「妥抒」の売上高総利益率は75%で、 
          11年のEPS(1株当たり利益)成長率は 
          36%に達すると予想されますが、 
          その株価は同年PERで13.6倍と業界水準を下回っています。 
       |