第70回
中国株/セクター別投資戦略(9)
☆製紙=関連銘柄の株価水準はおしなべて低位に
2010年1−10月における製紙業界の総売上高と純利益は
概算でそれぞれ5100億元(前年同期比30%増)、
300億元(同42%増)と好調ですが、
世界的な景気回復や中国など新興国の需要増などを受けて、
原材料のウッドパルプ価格が
上昇に向かうと予想されていることには注意が必要。
今後はコストコントロールの成否が
各企業の業績の明暗を分けそうです。
製品別の需給バランスをみると、コート紙はタイト、
段ボールはイーブン、銅版紙及び新聞紙はルーズと予想されるため、
各企業の製品構成をチェックする必要もあるでしょう。
このセクターの関連銘柄の株価水準はおしなべて低位に。
2011年の予想PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)は
14.6倍、2.4倍となっています。
ただ、それでも大手メーカーのEPS(1株当たり利益)は
10年から向こう3年間で
約26%の伸びをみせると予想されていますので、
角度を変えてみれば、現在の株価低迷は好機かも知れません。
業界トップクラスの生産能力を誇る『玖龍紙業』(02689)、
中国最大の再生紙メーカー『福和集団』(00923)などに
注目したいところです。
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『玖龍紙業』(02689)のHP
http://www.ndpaper.com/eng/global/home.htm |
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