第71回
中国株/セクター別投資戦略(10)
☆家電・IT=中央政府のテコ入れ策の恩恵を受ける
経済成長にともなう所得水準の向上などを背景に、
このセクターの見通しは基本的に良好といえそうです。
“家電下郷”
(農村部の家電普及率上昇を促進するために 、
指定された機種について
購入代金の13%を補助金として支給する政策)、
“省エネ製品恵民プロジェクト”
(補助金制度による高効率・省エネ製品の普及策)
などの中央政府のテコ入れ策や輸出の持ち直しなどにより、
2010年1−10月のエアコン、冷蔵庫、洗濯機などの販売台数は
前年同期比でそれぞれ42.91%、24.6%、25.5%増加。
液晶テレビのそれも同35.5%増加しています。
政府の指示もあり、農村部を中心に新規需要は堅調。
沿海都市部もデジタル放送の開始や、
3Dテレビの普及などを受けて、
買換え需要の増加が期待されています。
輸出量も欧米諸国向けを中心に今後も右肩上がりが続きそうです。
一方、IT関連ではコンテンツの増加や
インフラ環境の向上などを受け、
「iPad」などのタブレット型PC、
3G携帯などが販売量の増加が予想されています。
『IDC』は今年の中国のPC販売台数が
前年比13%増に達すると予想しています。
『Bloomberg』のデータによると、
このセクターに属する企業の2011年の
EPS(1株当たり利益)伸び率は平均48%に達する見込みです。
現在の関連銘柄の株価は過去の平均値から
約19.1%ディスカウントされた水準にあるので、
相場の動向をみながら優良株を押さえるのも
一つの方法かと思います。
3G携帯の販売シェアでトップを占める『中国無線』(02369)。
半導体産業向けの器材、工具などの設計・製造を行っている
『ASMパシフィック』(00522)などに注目したいところです。
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