中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第72回
中国株/セクター別投資戦略(11)

☆インターネット・ソフトウェア
モノのインターネットに俄然、注目が

今後の発展余地はまだ大きいと予想されます。
中国のソフトウェア産業は今世紀の初頭から
年間38%のペースで成長し、
電子情報産業に占める売上比率も2001年の6%から、18%へ拡大。
PC製造に次いで2位に付けていますが、
アメリカの70%などと比べるとその比率はまだ低位にあるため、
GDPなど経済成長とともに今後の発展が期待されています。

また、インターネット関連では
「Internet of Things」(モノのインターネット)
に俄然、注目が集まりそうです。
このテクノロジーは
「ユビキタスネット」とも通じるところがありますが、
ターゲットはより明確です。
RFID技術(IDタグ)などを使って、
あらゆるものをインターネットに接続し、
リアルタイムに管理するというもの。
その応用範囲は(1)環境監視システム、(2)交通システム、
(3)物流、(4)省エネ(5)医療など多岐にわたるとされます。

アメリカの調査会社『Forrester』の予測によると、
「Internet of Things」の市場規模は
2012年に116億米ドルまで拡大するとされますが、
中国ではすでに国務院の政府業務レポートに盛り込まれ、
上海などでセンサーなど
コア技術分野の研究開発が進められています。
「2009−2010中国物聯網年度発展報告」によると、
2009年における中国の
「Internet of Things」の市場規模は
1716億元でしたが、
15年までに7500億元へ急拡大すると予想されています。

『国泰君安』など香港の大手証券のレポートによると、
このセクターの関連銘柄の2010年から
向こう3年間のEPS(1株当たり利益)伸び率は
平均で35.6%に達するとされますが、
そのPER(株価収益率)は過去のアベレージから
約18%ディスカウントされた水準にあります。

オンラインゲームなど、
エンタテインメントソフトウエアの開発を手掛ける
『金山軟件』(03888)などを筆頭に、
このセクターには面白い銘柄が点在していますので、
決算の内容などをみながら物色してみてはいかがでしょう。


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2011年4月29日(金)

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
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個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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