中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第73回
中国株/セクター別投資戦略(12)

☆自動車=パーツのサプライヤーやディーラーに着目
2009−10年における中国の自動車販売台数は
それぞれ45%、35%増加。
10年末時点におけるトータル保有台数は
8500万台を超えたとされますが、
R値(乗用車価格と1人当たりGDPの相関家計を示す数値)は
今後も3−5の範囲内に収まると予想され、
日本や韓国などのデータなどから、
中長期的に安定成長を遂げるとされます。

ただ、こうした好材料を織り込み、
自動車メーカーの株価は
すでに2009年から大きく上昇していることも事実。
また、

(1)小型車に対する減税措置が取り消されたこと、
(2)北京市で実施された新車の購入制限措置が
他都市にも導入される可能性があること、
(3)多くのメーカーの新プラントが今年から来年にかけて稼働、
生産量(供給量)の増加により、
嗜好競争が一段と激しくなるとみられること、

などの懸念材料もあるため、
今後の上値の余地は限定的なものになりそうです。
このセクターでは完成車メーカーよりも、
パーツのサプライヤーやディーラーに
着目した方が良いかもしれません。

中国のパーツ・サプライヤーの技術力はここ数年、
大きく向上しており、
原材料コストの増加などのネガティブ要素があるものの、
OEM製品などを通じて、輸出量が増大していくとみられます。
また、『中升控股』(00881)などの高級車ディーラーは
新車販売こそ若干、伸び悩みそうですが、
中古車販売の増加や修理などのアフターサービスを通じて
高い収益力を維持しそうです。

『中升集団』のホームページ http://www.zs-group.com.cn/cns/

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2011年5月2日(月)

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