第88回
中国株/セクター別投資戦略(27)
☆高速道路&鉄道=関連企業の業績は安定成長
交通インフラの整備、都市化の進展、経済成長などを背景に、
「ヒトとモノ」の動きが活発化。
2010年1−10月期における中国の旅客輸送量と貨物輸送量は
それぞれ252億7600万人(前年同期比8.1%増)、
200億6700万トン(同15.48%増)となりました。
一般的に高速道路株のパフォーマンスは
経済状況や自動車販売台数と密接な関係があります。
中国の自動車販売台数は
昨年1806万1900台(前年同期比32.37%増)となり、
世界記録を塗り替えましたが、
その保有台数は8500万台と
人口に比べて低位にとどまっていることから、
今後も販売台数は右肩上がりを維持。
これにともない高速道路の運営会社の業績も
安定成長を遂げそうです。
江蘇省や吉林省で実施された、
通行料の値上げが全国に広まりつつあることも、プラス要因です。
一方、同期における鉄道の旅客輸送量と
貨物輸送量はそれぞれ15億1000万人、25億8300万トンとなり、
前年同期比ベースで9.6%、11.7%伸びています。
現在、建設が加速している鉄道網の拡充は
長期的に運営会社の収益を支える要因となるでしょう。
鉄道部門の客運量が全体に占める割合はわずかに5%しかないため、
高速鉄道などをテコとし、
今後、急速に増加していくと予想されます。
このセクターの2011年の予想平均PER(株価収益率)は
約12倍で、同年から12年にかけての
EPS(1株当たり利益)伸び率も14%前後に達するとみられます。
権益買収や通行料の値上げで、
収益の安定成長が望める『安徽高速』(00995)、
『越秀交通』(01052)などに注目です。
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