中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第107回
中国の健康茶メーカーのトップ『碧生源』

今回は中国の健康茶メーカーのトップ
『碧生源』(00926)に着目してみましょう。

同社は漢方の伝統的配合をベースに、
緑茶及び天然植物を原料とした自然飲料を生産。
主力製品は「常潤茶」(腸内を潤し、通便を促す作用を持つ)と
「減肥茶」(ハーブにより脂肪・血中脂質量を減らし
健康的な減量を促す)の2種類で、
2010年における販売額ベースの市場シェアは
それぞれ25.8%、25.5%で1位。

これらの製品は中国の国家食品薬品監管局の批准を得ており、
アメリカのリサーチ会社
『Frost & Sullivan』が実施した調査によると、
同社の「常潤茶」「減肥茶」の知名度は
各分野においてトップにランクされています。
ほかではミルクティー、玄米茶、ジャスミン茶などの
一般茶も販売しています。

中国の健康茶市場の状況はどうかというと、
所得水準の向上にともない、
富裕層を中心にヘルシー志向が高まって生きているため、
その需要は拡大傾向にあります。

『Euromonitor』のレポートによると、
便通改善や減量、血糖値の低下、睡眠改善、
肝臓機能の向上などを目的とした保健製品の販売額は
2005−09年にかけて平均13.4%のペースで増加。
なかでも便通改善、減量を目的とした製品の伸び率は
それぞれ19.2%、15.8%に達し、
その市場規模は51億元、57億元となっていますが、
09年以降も年10%以上の速度で拡大するとされます。

こうした好環境下、同社の業績も安定成長。
今年3月に発表された2010年決算では
売上高こそ前年比35.2%増の8億7422万元となりましたが、
純利益は同57.9%減の5966万元となりました。
これは特殊要因として上場費用(3350万元)や
保有CBの評価損(1億2100万元)を計上したためで、
これを除いた場合、47%の増。
売上高総利益率も89.6%の高水準を維持しています。
ちなみに同期のEPS(1株当たり利益)は0.05元でした。





←前回記事へ

2011年8月29日(月)

次回記事へ→

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ