中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第109回
中国株投資は短期か長期か?

『スタンダード・アンド・プアーズ』(S&P)による
米国債の格付けを引き下げが引き金となって起こった
昨今の世界同時株安。
このコラムをご覧になっている中国株の投資家の皆さんも
多かれ少なかれ影響を受けていると思いますが、
こういうときは資金に余裕があればナンピンにはげめば良いし、
それがかなわないならマーケットから一旦、離れて
保有株を完全に塩漬けにしておく方がまず無難でしょう。

また、もう少し積極的な方に薦めたいのは、
次の上昇相場を見据えた銘柄の入れ替えです。
これまで買いたくとも買えなかった優良株の株価が
暴落の余波で大きく調整していることは大きなチャンス。
この先も相場が大きく下がるようなら、
業績の優れない手持ちの株を整理して、
今後の躍進が期待される銘柄に乗り換えるのです。

今回のような暴落の局面に遭遇すると、
「もう株投資など二度としたくない」
と考える方もいらっしゃるでしょうが、
ここで勇気を持って一歩踏み出せるかが勝負の分かれ目なのです。

仕事柄、多くの投資家の方と接しますが、
日本で中国株がメジャーになる
(外国株を扱う証券会社が増加する)に従って、
比較的短期スパンで投資を行おうとする方が
増えてきているように感じます。
上海生まれの私の家内などもこの典型でした。

以前の彼女の株投資の方法は
地元の“散戸(さんふー)”(個人投資家)のそれと
まったく同じで、7〜8銘柄ぐらいでポートフォリオを作り、
株価やテクニカル指標を睨みながら、
自身のターゲットプライスに達すると迷わず売り抜ける。

銘柄購入に当たっては
以下の項目を目安にスクリーニング(選別)をしているといいます。
1.地元のアナリストレポートやニュースなどをチェックし、
  直近及び今後の業績見通しが良好とされるものをピックアップ
2.過去の出来高をチェックし、
  常に一定の出来高があり流動性が確保されているかを確認
3.年間の配当利回りが最低3%以上あるか
4.PER(株価収益率)は10倍前後で、割安感があるか

簡単にいってしまえば出遅れの優良株探しとなるのですが、
春先などの決算シーズンでは
配当取りを目的とした買い物が結構、入るので、
比較的短期で利ざやが稼げるといいます。





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2011年9月5日(月)

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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