中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第136回
モバイルインターネットが新たな商機に

日本人投資家に人気の
インターネット業界の見通しはどうでしょうか?

「iReserach」のレポートによると、
今年の第3四半期のモバイルインターネットの市場規模は
前年同期比154.6%増の108億3000万元に急拡大。
インターネット市場全体の38.9%を占めるまでになっています。

中国のモバイルインターネットの利用者規模及び
市場規模が比較的速い成長スピードを維持している理由には、
以下の3点が挙げられます。

(1)モバイルインターネット端末の種類と量の増加:
スマートフォン、タブレット型PC、電子書籍リーダー、
カーナビなどのモバイルインターネット端末は
モバイルアプリを搭載。
端末の多様化と低価格化にともない、
モバイルインターネット端末が使用される機会も増加している。

(2)アプリケーションの充実:
ニーズに応える新たなアプリケーションが登場し、
モバイルインターネットの利用を促進。
モバイルインターネットの利用は、ツールからコンテンツ、
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)としての
利用へと徐々に変化しており、
ミニブログ、モバイル書籍などの新興アプリが台頭しつつある。

(3)インターネット会社や
さまざまな企業の積極的なバックアップ:

モバイルインターネットの発達により、
利用者は通信キャリアの枠組みにとらわれなくなった。
また、インターネット会社が次々と市場に参入し、
多くのアプリケーションを提供し始めたため、
従来型インターネット利用者がモバイルインターネットへ
乗り換えが加速している。

中国最大手のIT情報サービス専門企業『易観国際』によると、
モバイルインターネットの利用者数は今年も速い
増加スピードを保ち、2012年には6億人を突破、
従来のインターネット利用者数を上回ると予測されています。
これは『騰訊控股』(00700)『アリババ』(01688)
『百度』(BIDU)などに新たな商機をもたらすでしょう。

<参考銘柄>

■『騰訊控股』(00700):
インスタント・メッセンジャー(IM)の最大手。
同社は最近、中国のソフトウエアメーカーである
『金山軟件』(03888)の権益15.68%を
8億9000万香港ドルで買収すると発表。

『金山軟件』はPC向けオンラインゲームや
携帯電話用ゲームのほか、
セキュリティソフトなどの開発にも従事。
主力製品のアンチウイルスソフト
「奇虎360的殺毒」の市場シェアは
63.5%にも達しているため、
今回の提携は中長期的に同社の業績に
プラスの影響を与えるとみられます。


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2011年12月9日(金)

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
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