第153回
スイスの高級時計販売を手掛ける『東方表行』
ラグジュアリー関連株の中で
躍進期待株のもう1つは『東方表行』(00398)です。
「ROLEX」「TUDOR」「PIAGET」「VACHERON CONSTANTIN」
「Audemars Piguet」「OMEGA」「Girard Perregaux」など
高級時計のほか、筆記具、ライターなどの
代理販売を手掛けています。
今年6月末時点における販売店数は中国本土が37店、
香港が12店、マカオが2店、台湾が2店となっています。
先に発表された2011年の期末決算(同社は決算期は3月)では
前年比95%の増益を計上するなど、足元の業績は好調。
個人旅行が解禁されたこともあり、
傘下の香港店舗は連日、大盛況。
昨年5月の売上高は前年同期比ベースで48.7%のアップ。
本土店舗の売上高も平均25%前後増加しています。
また、同社は蘇州や成都、寧波などで
高級時計の販売を手掛けている
『寧波匯美鐘表』の権益40%を
705万元で買収したほか、
上海の外灘に『ROLEX』の旗艦店を設立。
着実に本土における事業基盤を固めていますが、
6億香港ドル以上のキャッシュを保有するなど、
財務的に余裕があることから、
今後も同社は中国本土における出店ペースを加速させる構えです。
中国の高級腕時計市場において
スイス製時計のシェアは90%にも達していますが、
なかでも「ROLEX」「TUDOR」の販売シェアは
トップ4にランクされ、知名度の高さから
売上高は右肩上がりをキープしています。
また、香港で展開している12店舗のうち4店舗は
自社物件であるため、
昨今のテナント料の値上がりの影響を受けにくいことも
同社の強みの1つです。
2012-14年における同銘柄のEPS(1株当たり利益)は
0.55香港ドル、0.63香港ドル、0.74香港ドルを予想。
現在の株価から算出される
今年の予想PER(株価収益率)は8.4倍と、
『六福集団』(00590)などよりさらに低位にあります。
|