中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第161回
富裕層を中心に拡大するプレミアムブランドカー需要

中国においてプレミアムブランドカーの販売台数が
全体に占める割合は約6%と、EUやアメリカなど、
先進国のレベル15−30%と比べるとまだ非常に低いため、
今後の市場の余地は大きく、
向こう3−4年間で10%を超える水準まで
伸びる可能性があるとされます。

『ブリリアンスチャイナ』(01114)が生産する
「BMW」の販売量も右肩上がりに推移しそうです。

「海獅」を主力とするミニバン部門は依然、
トップシェアをキープしているものの、
ガソリン価格の上昇や競争力の低下などを受けて
販売台数が伸び悩んでいるため、
新型車「閣瑞斯」を投入しテコ入れを図る見通しです。
「閣瑞斯」は『トヨタ』から提供を受けた
2.4リットルエンジンを搭載。
「海獅」より高グレード車とすることで
政府や企業のニーズを取り込む構えです。

2011−12年における同社の販売台数は、
「BMW」が10万7000台(前年比52%増)、
17万1000台(同60%増)、
ミニバンが10万2000台(同7.7%増)、
11万2000台(同9.6%増)と順調に増加。
これにともない純利益も17億8500万元(11年)、
26億5600万元(12年)と急激に伸びると予想されます。

自動車業界全体でみれば足元の販売台数は伸び悩み。
低・中価格車を中心に前年実績を
割り込んでいるとこともありますが、
富裕層を中心とする中国人のブランド志向の高まりを受け、
「BMW」のような高級車需要は
今後も右肩上がりに推移していくと予想されます。

PER(株価収益率)などをみると、
同社株は同業他社と比べて決して割安な水準ではありません。
しかし、逆の見方をすれば高い成長性を織り込み、
この厳しい相場でも株価は売り込まれていないともいえます。
自動車セクターのなかで業績予想にもっとも安定感があり、
長期で狙える銘柄だと思います。

『ブリリアンスチャイナ』のHP
http://www.brillianceauto.com

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2012年3月5日(月)

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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