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         第164回 
          ここから買って行くべきセクター&銘柄は? 
        ギリシャなどの財務問題が依然、燻ぶっているものの、 
          このところの欧米の株式市場は堅調な足取りを回復。 
          金融緩和観測を背景にA株市場も 
          徐々に戻り足を速めていることから、 
          香港市場の先行きにも期待が膨らみつつありますが、 
          ここから買って行くべきセクターや銘柄には 
          どういったものがあるでしょうか? 
        個人的見解ですが、一番目はやはり消費関連でしょう。 
          2010年、中国人の1人当たりGDPは3000米ドルに達し、 
          可処分所得も1万9000元を超えるところまできました。 
          一部の識者の間では 
          不動産バブルの崩壊を懸念する向きもありますが、 
          中国政府は早くから不動産ブームになることを想定して、 
          金融引締めをスタートしているので、 
          徐々に効果が出て来ています。 
          こうしたなか産業界では人手不足が続き、 
          恐らく今後10年にわたって毎年ように人件費の高騰が続き、 
          有効需要の増大が続くので、 
          国内消費は依然として拡大が続くと考えられます。 
        個人消費能力の高まりは香港など行くと顕著に感じられます。 
          大手のブランドショップはどこも中国人だらけ。 
          個人旅行が解禁された2003年から 
          香港を訪れる中国人観光客の数は右肩上がりで、 
          昨年1−10月のそれは前年同期比243.7%増の 
          2293万人にも達しています。 
          これにリンクするように域内の小売総額も増加しており 
          同期の総額は前年同期比25.2%増の3兆2931億香港ドル。 
          わけてもジュエリーや高級時計といった 
          ラグジュアリー製品の売上高は 
          50.5%増の7296億香港ドルにも達していますから、 
          関連銘柄の業績推移には注意が必要です。 
        ジェリーや高級時計の売上が今後5年間、 
          平均30%以上の伸びをみせるとの予想もあります。 
          このコラムでもご紹介した『六福集団』(00590)、 
          『東方表行』(00398)などに市場の脚光が当たりそうです。 
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