第165回
「メラニン混入」事件下でも売上を伸ばした粉ミルクメーカー
前回から消費関連についてお話ししていますが、
ジュエリーや高級時計以外では、育児関連なども面白いと思います。
中国では1980年代後半の第三次ベビーブームに生まれた世代が
ちょうど結婚適齢期を迎えていますが、
かれらは改革開放のなか高等教育を受けてきているので、
当然、自身の子供にもより安全で高級なものを与えようとします。
中国における乳幼児(0−5歳)の関連製品の市場規模は
5000億元に達していますが、今後も安定成長を続けそうです。
特に粉ミルク市場は有望視できるでしょう。
2005年から09年にかけて中国の粉ミルクの小売総額は
平均23%のペースで拡大してきましたが、
1人当たりの消費量をみるとアメリカの3分の1程度しかなく、
今後の市場拡大の余地は大きいとされます。
このセクターでは大手メーカーの
『合生元国際』(01112)などに着目すると良いでしょう。
同社は乳幼児向けの
有用微生物(プロバイオティクスサプリメント)食品では
80%を超すシェアを持つほか、
乳児向け粉ミルク市場(高級品)では第2位に付けています。
2008年に「メラミン混入事件」が発生し、
多くのメーカーが売上を落とすなか、
高級粉ミルクを扱う同社はシェアを逆に拡大。
過去3年の純利益も倍々ゲームで拡大しています。
(次回につづく)
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『合生元国際』のHP
http://www.biostime.com.cn |
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