中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第166回
クリーンエネルギーでは天然ガスが有望

中国政府がその確保に力を入れている
エネルギー関連はどうでしょうか。

ここではクリーンエネルギーなどが有望とみられます。
一例を挙げるとすれば天然ガス関連です。
2000年を境に中国の天然ガス需要は大きく伸びており、
10年までの平均成長率は16.1%に達しています。
同年のトータル需要は前年比21.8%増の2600億立方メートルでしたが、
普及率はわずかに11%と
世界平均の40%を大きく下回っているため、
都市化の加速とともに、
15年までの平均伸び率も19.0%が予想されています。

中央政府が2020年までに、
単位GDPあたりのCO2(二酸化炭素)の排出量を
05年より40−45%削減する目標を掲げていることも、
天然ガス需要の増大を後押しする要因となるでしょう。

このセクターで注目したいのが、『昆侖能源』(00135)です。
同社は中国最大手の石油会社である『CNPC』の子会社です。
主要業務は石油・ガス田の探査といった川上分野から、
生産及び天然ガスの販売・サービスといった川下分野までを
幅広く手がけていましたが、
近年は親会社からの資産買収を通して、
事業の重心を石油開発の川上分野から
天然ガス販売の川下分野に移しています。

2010年9月に『大連LNG』の75%の株式を買収したのを皮切りに、
同年12月には『北京市天然気管道』の権益60%を買収。
2011年の中間決算における売上高は
前年同期比60.1%の増となっていますが、
天然ガス関連の売上高は同156%の増の
38億1000万香港ドルに達しています。

今後の計画ですが、中国本土に
350カ所の液化天然ガス(LNG)ステーションを建設するほか、
LNG加工工場を8カ所建設し、今年末に稼働させる見込みです。
『CNPC』のバックアップのもと、
同社には引き続き優良資産の注入が期待されます。

(次回につづく)


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2012年3月23日(金

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