中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第167回
風力発電のトップ『龍源電力』

同じくクリーエネルギーである風力発電の見通しはどうでしょうか?

環境保全やクリーンエネルギーの発展を目指して
中国政府は、2020年までに風力発電の発電機容量を
15万MWまで拡充することを決定。
これを受けて、風力発電の発電量は右肩上がり推移しています。

昨年は前年比78.9%増の49万MWhとなりましたが、
風力発電が全体に占める割合は1.17%に過ぎませんから、
拡大の余地はまだまだあります。
中国は風力エネルギーの資源が豊富で、
開発可能な量はおよそ25万MWとされ、
この6割だけでも中国の年間の電力需要を満たすことができます。

こうしたことなどを背景に、中国最大の風力発電会社
『龍源電力』(00916)などに注目が集まりそうです。

同社は中国の5大発電グループの一角である
『中国国電集団』傘下の再生可能エネルギー企業です。
1993年から風力発電事業を手掛け、
現在は発電所の設計から建設、運営・管理までを行っています。
運営する発電プラントは内蒙古、甘粛省、新疆ウイグル自治区、
東北3省(吉林、遼寧、黒竜江)、
河北、東南沿海地域(福建、江蘇、浙江、広東、海南、上海)
の5地域に広く分布しています。

同社の業績の推移をみると、
昨年の1−9月期決算における純利益は
前年同期比21%増の16億1400万元に達しています。
同期の発電量は前年同期比21.56%増の1858万MWhで、
内訳は風力が42.69%増の956万MWh、
水力が同4.38%増の889万MWh、
その他の再燃可能エネルギーが
同98.7%増の12万KWhとなっています。

風力発電の欠点は気候の変化などにより、
その利用時間が大きく変化することなのですが、
同社の設備稼働率は全国平均を上回っています。
1993年から同社は他に先駆けて風力発電に進出しているので
すでにさまざまなノウハウを蓄積しているのです。

中長期的に注目したい銘柄です。

(次回につづく)


←前回記事へ

2012年3月26日(月

次回記事へ→

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ