第171回
ハイエンドのスポーツ衣料品を提供する『浩沙国際』

新株研究、今回は昨年12月に上場した
『浩沙国際』（02200)をピックアップしてみました。

同社は室内スポーツ衣料品の大手。
「HOSA」のブランド名で、
都市部のホワイトカラーをターゲットとして
ハイエンドのスイムウエア、フィットネス＆ヨガウエア、
スポーツインナーなどを生産・販売。
その販売網は中国の26の省・直轄市をカバーしています。

主力３製品の市場シェアはそれぞれ、
6.1％（スイムウエア）、4.6％（フィットネス＆ヨガウエア）、
31.1％（スポーツインナー）となっていますが、
得意とする高価格帯のハイエンド市場
（スイムウエアで295元以上など）におけるシェアは
25.5％、19.4％、42.7％とさらに拡大。
『Arena』『Adidas』など
世界の一流ブランドを押さえて１位となっています。

経済成長にともなう可処分所得の向上や、
健康志向の高まりなどを受けて、ここ数年、
中国におけるスポーツ用品需要は右肩上がり。
わけてもスポーツウエアの需要の伸びは大きく、
米国の市場調査・コンサルティング会社である
『Frost＆Sullivan』のデータによると、
2010年におけるその売上高は34億6000万元。
07−10年における平均成長率は30.5％に達していますが、
15年までの年間伸び率も平均24.0％に達するとされます。

室内スポーツウエアにおいて、
スイムウエアの売上高は46.7％を占め、
その売上高は2007年の８億4940万元から
10年には16億1770万元へ、平均24.0％ペースで増加。
同じく42.9％を占めるフィットネス＆ヨガウエアの売上高も
平均42.9％の伸びをみせ、
10年には14億8550万元に達しています。

また、ハイエンド製品で同社が圧倒的なシェアを誇る
スポーツインナーの販売額も07年の１億3290万元から
10年には３億5880万元へ急拡大。
10年末時点における中国人１人当たりの
室内スポーツウエア関連の支出額は、まだ10.3米ドルに過ぎず、
米国の160.2米ドルはもちろん、日本の50.5米ドルより低いため、
今後の拡大の余地はまだ大きいとみられます。

（次回につづく）