第173回
公募価格から算出される予想PERは割安
『メリルリンチ』が主幹事を務めた『浩沙国際』(02200)は
昨年12月16日に香港メインボードに上場。
公募価格は1.60香港ドルで、新株4億株を発行し、
6億4000万香港ドルを調達しましたが、
この資金は主に前述の販売網の拡充や宣伝費用、
生産能力の拡大などに充てられる見通しです。
会社側の発表によると、
2011年の純利益は2億8070万元以上に達し、
EPS(1株当たり利益)は、0.175元以上に達する見通し。
公募価格から算出される予想PER(株価収益率)は
約7.5倍となりますが、
これはセクター平均9.5倍より低い水準です。
室内スポーツウエアはシューズなどと比べ
競争が激しくないことを勘案すれば、
このレベルでは投資妙味はあるように感じます。
同社の懸念点を挙げるとするなら、原材料コストの上昇。
2009年を底に大きく切り返している国際原油価格はもちろん、
1トン当たりの綿価格なども09年の1万3600元から
1万9900元へ大きく上昇しています。
同社の経営陣は、コスト上昇分は製品価格の引き上げなどで
カバーできるとしていますが、
この先も原材料価格が上昇するようなら、
収益に一定の影を落とす可能性があります。
先行き期待の大きい銘柄だけに、
株価の推移を見極めながら押し目のチャンスを探りたいところです。
『浩沙国際』のシェア図
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