中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第176回
米『CAH』の株価の推移を再現するか!?

中央政府による薬価の引き下げの影響もあり、
『国薬控股』(01099)の2011−13年における
売上高総利益率はそれぞれ8.21%、8.15%、8.05%と、
徐々に低下していきそうですが、
業容拡大による売上高の増加や諸コストの軽減でカバー。
同期間のEPS(1株当たり利益)の伸び率は
それぞれ30.5%、32.6%、30.8%に達すると予想されます。

また、精力的なM&Aの加速で資本支出が増大。
財務負担の増加は懸念されますが、
2009年にIPO後も、有償増資や社債の発行で
約160億元を調達しているため、資金繰りには問題ありません。
11年のギアリングレシオはネットキャッシュと予想されます。

現在の株価は2011年の予想PER(株価収益率)で
約20倍と、香港に上場する同業他社の平均16.3倍)より
約27%割高な水準にあるものの、
米NY市場に上場する
『Cardinal Health, Inc. Common St』(CAH)の
過去のレンジ(21.6−45.2倍)と比べれば
出遅れ感があるともいえます。

『CAH』は全米第2位の薬品販売会社で、
1980年代からM&Aを加速し、これまでに50社以上を買収。
その純利益は95年の1020万米ドルから
03年には4億4000万米ドルへ、
年間平均60%のペースで増加。
上場する株式の時価総額も29億9700万米ドルから
309億6000万米ドルに拡大した。
『CAH』の業績や株価の推移は、
同社の未来を先取りしているものかもしれません。

『国薬控股』の資料
(クリックで拡大)



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2012年4月27日(金

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