中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第177回
13ブランドの高級輸入車を販売する『宝信汽車』

好評をいただいている新規上場銘柄の実力診断、
今回は昨年12月に上場した
『宝信汽車』(01293)にスポットライトを当ててみました。

『宝信汽車』は自動車ディーラーの大手。
「BMW」「ジャガー」「ランドローバー」
「ミニ」「アウディ」「ヴォルクスワーゲン」「キャディラック」
「トヨタ」「ホンダ」「日産」「ヒュンダイ」など
13ブランドの輸入車を販売。
2011年9月末時点で、上海市、浙江省、江蘇省など、
中国東部の沿海都市を中心に、28店舗を展開しています。
香港上場は昨年の12月14日。
1株当たり8.50香港ドルの価格で、
3億7932万株を売り出し、26億1000万香港ドルを調達しました。

市場拡大の恩恵をフルに享受経済成長にともなう
可処分所得(労働の対価として得た個人所得から、
支払い 義務のある税金や社会保険料などを差し引いた、
残りの手取り収入のこと)の増加や政府の支援策を背景に、
中国における自動車需要はここ数年、右肩上がりで推移。

2010年における乗用車の新車販売台数は1380万台に達し、
06−10年における平均伸び率も27.7%に達しましたが、
普及率はわずか4.4%と
、欧米諸国の平均47.2%などと比べると、
まだ非常に低い水準にあるため、今後の市場拡大余地は膨大。

イギリスに本社を置き、
世界80カ国以上の日用消費財の産業調査を行っている
『ユーロモニター・インターナショナル』の予測によると、
11−15年にかけて中国の新車販売台数は
平均13.0%のペースで拡大し、
14年のそれは2170万台に達するとされます。

輸入乗用車は販売価格帯別にミドル・ハイ、
高級、超高級に分類されますが、
2006−10年におけるその販売台数の伸び率は
それぞれ26.6%、46.4%、62.2%と、
高価格帯のものほど売れているのが中国の特徴。
同社の総利益の構成比率をみると、
約9割を高級、超高級が占めているため、
市場拡大の恩恵をフルに享受しています。


(次回につづく)


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2012年4月30日(月

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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