中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第185回
電子情報サービスはスマートフォンやタブレット型端末に商機

セクター分析、今回は
「電子情報サービス」をピックアップしてみました。

調査会社『IDC』によれば、
2011年の中国でのPC出荷台数は7240万台と
米国の7340万台に迫り、
今年中に米国市場を抜き去る勢い。
スマートフォンやタブレット型端末の普及など追い風もあり、
関連企業の商機はまだまだ広がりそうです。
今後、この市場を制するのは一体、どの企業なのでしょうか?

中国インターネット情報センター(CNNIC)のデータによると、
2011年10月末時点における
インターネットユーザー数は5億100万人で、
その普及率は37.4%に達していますが、
そのコミュニケーションサービスの趨勢は大きく変化しています。

参加資格やルールが比較的厳しい
ソーシャルネットワークの登録者数が2.2%減少する一方、
“微博”(マイクロブログ:通常のブログでは1件の記事が、
日記、テーマに基づいた意見表明、作品の公開など、
ある程度まとまった内容で投稿されるのに対し、
マイクロブログでは、自分のいる場所、やっていること、
考えていることなどを、
実況中継のようにひとこと単位で投稿していく。
その性質上、外出中にも簡単に投稿できる携帯電話と相性が良い)
のユーザー数は爆発的に増加。
昨年上半期における登録者数は
前年同期比208.9%増の1億9500万人に達しており、
ネットユーザーの約4割がこのサービスを活用しています。
このほか、各カテゴリーの分析は以下の通りです。

■Eコマース:
2011年第3四半期における市場規模は
前年同期比47.6%増の1億8000万元で、
その内訳はホテルや航空チケットの予約などといった
個人消費が15%、企業対企業のB2B取引が85%を占めていますが、
“団購”(グルーポン:時間限定・数量限定でお得なクーポンを
ウェブ上で販売するサービス。
制限時間内に購入人数が定数に達したら
クーポン販売が成立。
達しなかった場合は、
そのクーポンは無効になり、購入することができない)
などサービスの多様化や、
サードパーティ決済の確立などにより、
個人ユーザー数が急増しており、
関連企業の収益の柱となってきています。
2011年第3四半期における決済額は
前年同期比130.7%増の6155億元をマークしています。

ちなみにサードパーティ決済の最大手は
『アリババ』(01688)傘下の「支付宝」でシェアは48%、
以下、『騰訊控股』(00700)の「財付通」が20%で2位、
3位は9%の「銀聯(ユニオンペイ)」となっています。

(次回に続く)


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2012年6月1日(金

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
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