第191回
電気製品はスマートフォンやタブレット型端末が需要を後押し
セクター分析、今回は電気製品を取り上げます。
電気製品は白物家電から電子機器まで、
カバーする範囲は広くなりますが、
各製品の見通しは以下の通りです。
☆電子部品:
スマートフォンやタブレット型PCの普及が需要を後押し。
現在、これらの携帯型電子端末は
当初の高価格帯のハイエンド製品から、
低価格のローエンド製品に、そのすそ野を広げてきているため、
ユーザー数は今後も右肩上がりをキープ。
中長期的にはスマートテレビの登場なども、
新たな需要を掘り起こす起爆剤となりそうです。
『聯想集団』(00992)、『瑞声科技』(02018)など、
大手メーカーに改めて注目です。
☆照明設備:
CO2(二酸化炭素)の削減などを目的に、
環境保全政策を推進する中国政府は、
従来の白熱灯からLED(発光ダイオード)などの
省エネランプへの交換を推奨していますが、
LEDランプはメーカーの生産能力が
ここ数年で急激に高まったために、供給過多に。
販売価格は下落傾向にありますが、
補助金の導入など政府の支援策もあり、
長期的な展望は明るいものがあります。
『達進精電』(00515)などの収益動向に注意してください。
☆家電:
経済成長のスローダウンやインフレなどの逆風を受け、
家電製品の売上高はこのところ伸び悩んでいますが、
保障性住宅の建設にともなう住環境の充実などを受け、
今年からその需要は徐々に上向きそうで、
特定の製品がこの恩恵を受けそうです。
・エアコン:
農村を中心にまだ普及率が低いことから、
市場拡大の余地は膨大。
都市化の加速にともない商業施設や民生施設からの
需要増も期待できます。
・テレビ:
地デジ化や3Dなどコンテンツの充実による
買い替え需要は今後も伸びそうですが、
この製品のカギは液晶ディスプレイなど、
各パーツコストの推移にかかっているため、
メーカーの収益率には不透明要素が多くなっています。
・洗濯機&冷蔵庫:
基本的に需要はほぼ一巡しているため、
今後の販売量は頭打ち。
各メーカーの在庫水準も高いレベルにあるため、価格も下落傾向。
各メーカーの利益率は低くなっています。
(次回につづく) |