中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第192回
『聯想集団』と『瑞声科技』、電気製品の要注目銘柄

☆中国のパソコン大手
『聯想集団』(00992)

中国国内で「レノボ」ブランドのPC製品の製造・販売するほか、
システムインテグレーション、マザーボード、
プリント基板の製造も手掛けています。
最近では携帯電話の生産も開始しています。

昨年4−9月期の中間決算(同社の決算期は3月)における純利益は
前年同期比92.8%増の2億5300万米ドルに達しました。
中国がアメリカを抜いて
世界1位のパソコン市場になった恩恵を享受。
同期のパソコン販売台数は同24.6%増となり、
シェアも前年同期の29.1%から31.6%へ向上。
国内市場の売上が全体に占める割合は43.9%に達しています。

同社は昨年7月に日本の『NEC』と
『レノボNECホールディング』を発足し、
日本市場の開拓に着手したほか、
ドイツの電子部品メーカー『MEDION』を買収するなど、
海外部門を強化。
新興国市場における赤字額もシェア拡大などを背景に、
4500万米ドルまで縮小しています。

同社は現在、モバイルインターネットと
家庭デジタル化を次の経営戦略に据え、
移動体通信部門ではスマートフォンの
「楽Phone」やタブレット型PCの「楽Pad」など新製品を投入。
現在、同社の手持ちキャッシュは約42億米ドルと潤沢なほか、
銀行の信用枠も十分であるため、
今後、同部門のテコ入れのため優良資産の
買収を加速すると予想されます。

☆携帯電話部品などの音響機器メーカー
『瑞声科技』(02018)

イヤホン部品、携帯電話部品などを手掛ける音響機器メーカー。
2005年8月に香港市場に上場を果たしました。

最近、発表された期末決算における純利益は
5%増の10億4000万元。
同社は音響や非音響機器に関する特許を649件保有しており、
昨今のスマートフォンやタブレット型PCに対する需要増を
うまくとりこんだかたち。

同社の主要顧客は『アップル』『モトローラ』
『HTC』『ノキア』『RIM』など、
携帯電話のトップ企業で、
韓国の『LG』『サムソン』などからの受注も増加。
『アップル』の最新スマートフォンiPhone4Sにおける
同社のパーツ使用率は20%にも達しています。

2012−13年における同銘柄のEPS(1株当たり利益)は
それぞれ1.48香港ドル、1.74香港ドルに達するとされ、
現在の株価から計算される
12年の予想PER(株価収益率)は13.4倍となっています。


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2012年6月25日(月

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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