第197回
ＮＹ上場の『ラスベガスサンズ』の子会社

前回からお話している『金沙中国』（01928）について
もう少し触れておきます。

同社はニューヨーク上場の『ラスベガスサンズ』の子会社。
カジノ施設に加え、コンベンションセンター、
ショッピングセンター、レストランなどの施設も提供。

「ベネチアン・マカオ」「サンス・マカオ」
「プラザ・マカオ」のほか、
「フォーシーズンホテル」などを擁しています。

カジノ部門の市場シェアは
『マカオ博彩』（00880）についで２位。
香港上場は2009年11月です

カジノ、ホテル、ショッピングセンター、
レストラン、MICE施設の収益が
それぞれ15.5％、27.7％、33.9％、
11.0％、62.7％伸びたことから、
先の2011年期末決算における中核事業の純利益は
前年同期比17.8％の増となりました。

「ベネチアン・マカオ」「サンス・マカオ」「プラザ・マカオ」の
EBITDA（税引前利益に、特別損益、支払利息、
および減価償却費を加算した値）も
26.3％、10.5％、91.4％と順調に伸びています。

今後は金融引き締め策の影響による
VIPルームの売上減などが予想されますが、
同社はこれを見越してマスマーケットの拡充に着手。
コタイで建設中のプロジェクトは今年の４月に開業。
これにより同社は客室数２万、MICE160万平方フィート、
ショッピング施設200万平方フィートを擁する
総合リゾート施設を有することになります。

2012年におけるEPS（１株当たり利益）は
1.31香港ドルを予想。
ここから算出されるPER（株価収益率）は約23倍と、
業界平均を上回っていますが、
今後の収益の伸びに期待したいところです。