中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第201回
ウラン鉱採掘を手掛ける企業も上場しているが

水力発電:
“十一五計画(第11次5カ年計画/2006〜2010年)”では
住民移住問題が中国の水力発電発展の妨げとなり、
大型の水力発電プロジェクトはほとんどが停滞していましたが、
今後はその開発に弾みがつきそうです。
先に挙げた11期全人代の第5回会議で温総理は
「水力発電を積極的に発展させ、
新エネルギー・再生可能エネルギーの比重を高める」と、
今後の水力発電設備容量に対する見通しについて
改めて基本姿勢を示しました。

中国電力聯合会が発表した
“第十二五計画における電力業界のローリング・レビュー報告書”
によると、中国の水力発電の発電機容量は
15年末までに3億キロワットまで拡充されるほか、
20年にはさらに3億6000万キロワットまで増加。

また、エネルギー局が発表した計画によると、
今年、新規着工する水力発電設備の規模は
前年比57%増の2000万キロワットに達する見通しです。

中央銀行が先日発表した
「水利改革推進に向けた金融サービスの強化に関する意見」
においても、資本注入、補助金などの
融資バックアップを行うことを明確にしているため、
水力発電への投資は今後も拡大。
関連企業の業績はうなぎ上りとなると予想されます。

このセクターの関連銘柄としては、
『東方電気』(01072)、『ハルビン動力』(01133)、
『上海電気』(02727)など、3大設備メーカーのほかに、
ウラン鉱採掘などを手掛ける『中核国際』(02302)、
『中広核鉱業』(01164)などがありますが、
こうした銘柄は潜在的な業績のポテンシャルはあるものの、
業績の安定感に欠け、
株価のボラティリティが高いという欠点がありますので、
投資をする際はご注意を。

リスクを比較的少なくしたい方は
やはり時価総額や株式の流動性に優れ、
収益の伸びも安定したものがある
設備メーカーに投資した方が良いでしょう。





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2012年7月27日(金

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
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