|   第204回 
          中期的業績の原動力となる車載ビューカメラモジュール 
           
          『舜宇光学』(02382)の 
          今後の業績を支える要素は次の2つです。 
        (1)中国メーカーの躍進:先に述べた通り、 
          同社の主要顧客は『サムソン』『華為』『金立』 
          『パナソニック』『ニコン』の5社で、 
          その売上は全体の約35%を占めていますが、 
          『華為』『金立』『聯想集団』(00992)、 
          『中興通訊』(00763)など、 
          国内ユーザーの取り込みに成功した 
          中国メーカーからの需要が急増。 
        向こう2−3年でその売上高比率は 
          60%前後まで拡大すると予想されます。 
        (2)携帯電話向けカメラレンズモジュールの高性能化: 
          スマートフォンの普及などにともない、 
          中国でも携帯電話用カメラモジュールは 
          需要の伸びが著しく、高画素化、高画質化、小型化、 
          低消費電力化などの開発競争が激しくなっていますが、 
          同社はこうしたなか同業他社に先駆けて 
          昨年から3M(メガピクセル)、 
          5Mのカメラモジュールを市場投入。 
          今年は20%前後の出荷量の増加が期待されています。 
        (3)広角レンズを搭載した車載ビューカメラモジュール: 
          同社は2004年からこの分野に参入。 
        バックビューカメラ、サイドビューカメラ、 
          マルチビューカメラなど、各種車載モジュールを提供し、 
          『アウディ』『BMW』『ベンツ』『GM』『フォード』 
          『クライスラー』『トヨタ』といった 
          世界の著名自動車メーカーが同社製品をすでに採用。 
        また、『東風汽車集団』(00489)が 
          新型「L7」に8個のビューカメラモジュールを搭載するなど、 
          セーフティドライブ嗜好の高まりから、 
          中国の国内メーカーもこれに追従する動きをみせています。 
        同部門の2011年における売上高は約1億元で、 
          市場シェアは15%に達していますが、 
          日本の市場調査会社『テクノ・システム・リサーチ』によると、 
          車載ビューカメラモジュールに搭載される 
          CCD及びCMOSセンサーの需要は 
          2011−15年にかけて平均41%のペースで拡大し、 
          15年の出荷数は4800万個に達するとされるため、 
        今後も同社の業績を牽引する原動力となりそうです。 
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