第206回
山東省を拠点とする大手金鉱会社『招金鉱業』
今回は金セクターにふたたび脚光を当て、
『紫金鉱業』(02899)と並び、
高い評価を受ける『招金鉱業』(01818)をピックアップ。
今後の収益展望を占ってみました。
@世界需要の60%を占めるなど、
取引の自由化や可処分所得の向上などを受けて、
中国やインドの金需要がこのところさらに増加していること
A米ドル、ユーロ安が続いていることを受け、
主要国の中央銀行が外貨準備として金の比率を高めていること
などを勘案すると、今後も金価格は高値を維持しそうですが、
こうしたなか同社はどのような発展計画を描いているのか?
最新レポートや地元アナリストへの取材から探ってみました。
同社は中国の金都といわれる
山東省招遠市を拠点とする大手金鉱会社。
設立は2004年で、
金鉱の探査、採掘、選鉱、精錬と販売などに従事。
全国に39社の金鉱権益(関連会社)を持っていますが、
主なものは大尹格庄金鉱、金翅玲金鉱、夏甸金鉱、
河東金鉱、金亭玲金鉱、蚕庄金鉱、
招遠市招金大秦家金鉱の7つで、
2011年12月末時点における金資源量と確認埋蔵量は
それぞれ552トン、297トン。
最近では新疆ウイグル自治区、甘粛省、
広西チワン族自治区、遼寧省など、
招遠市以外の鉱山買収にも注力しています。
香港上場は06年12月です。
金価格の上昇や生産量の増加にともない、
同社のここ数年の業績は右肩上がり。
2011年期末決算における
売上高は前年比40.1%増の57億4000万元、
純利益は同38.3%増の16億6000万元に達しました。
同年の純金生産量は12.7%増の23.6トン、
金鉱石生産量は15.6%増の15.9トンでした。
地域別の生産量は招遠市内の鉱山が50%のアップ、
それ以外が70%増となっています。
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