中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第207回
『招金鉱業』の業績を支える4要素


『招金鉱業』(01818)は
2006年の香港上場以来、精力的にM&Aを展開。
金資源量は180トンから552トンへ、
年平均25.1%のペースで増加。
確認埋蔵量も130トンから297トンへ
18.0%のペースで伸びています。

今後の収益を支える要素ですが、次のものが挙げられます。

(1)招遠市以外の生産量増:同社は2007年以来、
新疆ウイグル自治区、甘粛省、広西チワン族自治区、
遼寧省など、招遠市以外の金鉱山買収に注力。
清河金鉱、早子溝金鉱、白雲鉱業などの新鉱山が
本格稼働する2013年下半期には
約8トン/年の生産量アップが望める。

(2)探査権益の買収:先に述べたように
同社は鉱山買収に注力してきたが、
最近では競争激化から買収コストが急増しているため、
地方政府の協力を得て、鉱山探査権の買収も開始。
埋蔵量の増強に努めている。

(3)既存鉱山の埋蔵量増加:同社が本拠を置く山東省招遠市は
中国でも指折りの金生産地で、主要未探査の金鉱がまだ多く点在。
大尹格庄、金翅玲、夏甸、河東、金亭玲など、
主要5金鉱の埋蔵量が2006年の130.5トンから
10年には186.7トンへ増加したように、
今後の探査状況によっては埋蔵量がさらに増加する可能性が高い。
この傾向は新たに買収した招遠市以外の金鉱も同様で、
本格的な探査が開始されれば埋蔵量の積み増しが期待される。

(4)高値を維持する金価格:欧州諸国の財務危機など、
世界経済の混乱は安全資産とされる
金の価格上昇を後押しする要因の一つ。
また、景気減速を回避するために、
アメリカなどの主要国がさらなる金融緩和に踏み切れば、
余剰資金が金を筆頭とする商品市場に流れる可能性が高い。
2012年における金の平均価格は
前年比9.3%アップの350元/グラムに達すると予想される。


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2012年8月17日(金

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