中国投資の羅針盤・阿部享士

阿部享士さんがご案内します

第209
抜群の知名度を誇る漢方の老舗『北京同仁堂科技』


今週は医薬品業界にふたたびスポットを当て、
躍進期待のイチ押しとして
『北京同仁堂科技』(01666)をピックアップしてみました。

中央政府が保険制度の充実を目指し、
本格的な体制改革に乗り出したことや、
生活水準の向上にともなう需要増などを受け、
活性化が期待される同セクター。
なかでも躍進が期待される同銘柄の
今後の業績見通しなどを
現地のアナリストや最新レポートなどをもとに占ってみましょう。

同社は漢方薬製造の大手。
抜群の知名度を誇る『北京同仁堂』の傘下企業です。
生産拠点を北京に置き、漢方薬・天然薬草を販売。
カナダ、マレーシア、インドネシア、マカオなどに
海外販売拠点も持っています。

滋養強壮剤の「六味地黄丸」、解熱鎮痛剤の「牛黄解毒片」、
風邪薬の「感冒清熱沖剤」など3大薬は看板製品として非常に有名。
香港市場へは2000年10月にGEMに上場した後、
10年7月に再度、メインボードへ鞍替えしています。

ここ数年の業績は順調に拡大。
2011年期末及び今年の第1四半期における純利益の伸び率は
それぞれ28.6%、30.7%をマーク。
06−10年の平均を上回りました。
販売ルートの整合や小売価格の調整が主に寄与。

薬価の引き下げを受け、
化学薬品の利益率は15%前後まで低下していますが、
原材料価格の低下などを受けて、
“中薬”(漢方薬)の利益率は逆に拡大傾向。

中央政府が中国独自の医療技術である中薬の普及、
発展に支援を行っているため、
今後もこの傾向は継続しそうです。

同社は現在、100種類以上の薬品を販売していますが、
うち21種類の薬品の販売額は1000万元を超えています。

昨年は『感冒清熱顆粒』『六味地黄丸』の売上高が
それぞれ13.8%、18.5%伸びたほか、
『金匱腎気丸』『西黄丸』『加味逍遥丸』などのそれも
平均で25%増加しています。


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2012年8月24日(金

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当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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