新入生、荒木尊史さんのQさん経営学実践奮闘記

第21回
罰金の話し−1 過大広告

業種にもよるかと思いますが、
中国はやたらと罰金の多い国です。
当然ながら、
罰金の取られるようなことをした企業側が悪いのは
ゆるぎない事実でしょう。
しかし、「ちょっと待ってよ!そりゃないでしょう!」
と言いたくなるような話は少なくありません。
特に、外資系の飲食、小売業は格好のターゲットです。
当社も例外ではないので、
いくつか実例をあげてみたいと思います。

《過大広告で罰金25万元!?》

Q's CAFEで使用している小麦は、
無漂白のアメリカ・カナダ産の輸入品を使用しています。
それも“特挽き”といって、
特別に製粉会社に指定して作ってもらっている、
日本でも最高級の部類に入る小麦です。
店頭でもそのことを謳った標語を掲げていました。

ある日のこと、
幹部の1人が慌てた様子で事務所に駆け込んできました。
何と、工商局から誇大広告として、
25万元の罰金の通知連絡が入ったとのこと。
25万元といったら、
日本円で400万円ちかい金額になります!
よくよく話しを聞くと、
“無漂白”と“最高級”という文句が問題の根拠であり、
それを証明できなければ罰金を取るという話しでした。

早速、製粉会社に依頼して、
通関手続きで作成した品質証明書や、
検査結果の資料を送ってもらい、
工商局へもっていきましたが、
何だかんだと不備を指摘され、
最終的にはこちらが何の資料を提出すればよいのかも、
わからなくなる始末です。
また、そもそもどこの条項に接触しているのか尋ねても、
スッキリとした回答はもらえません。
仕方がないので、
“人脈”で解決しようかと思った時、
突然の値下げの連絡が入りました。
「取りあえず今回は、3万元で勘弁してやる。
ただし、絶対に“人脈”を使うな、
使ったら必ず25万元の罰金を取る」
という、交渉先がどこなのか耳を疑うような内容です。

結局、少しの“人脈”を使い、
当初の言い値の何十分の1という金額で
折り合いをつけることになりましたが、
何とも納得のいかないことが多い罰金でした。
せめて、“警告”がほしいところです。
一発レッドカードはきつ過ぎます、、、


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2007年4月14日(土)

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