第485回
北京五輪を見据えてH株サイクルの公式を当てはめる
旧年中までに、
H株指数が現在の形として遡れる2002年以来
(実際は01年からですが、
1年を通じてデータが確保できるという意味で)、
05年までのH株指数とその間の中国情勢を
かなりざっくりとではありますが、みてきました。
これから06年及びそれ以降の相場について、
どうなる可能性があるのかという視点でみていきますが、
すでに
「2006−2007年にかけて大相場になる可能性があり、
06年通年でH株指数が
40−100%ほど上昇してもおかしくはない」
と提示させていただいております。
これについてはまず、2008年の北京五輪が
やはり見逃せない一つのファクターを構成しています。
私個人は、08年北京五輪、
2010年上海万博以降こそが、
個人消費が経済成長をけん引する、
本当の意味での
中国経済の成熟段階だと思っていますし、
以前までにもこの点については触れてきましたが、
世界、特に日本には根強く
中国は五輪(あるいは万博)まで経済が急成長し、
その後は衰退するという考え方が存在しています。
確かに、五輪効果というのは絶大な分、
その反動は否定はできず、
株式の値動きとしても、
その影響を免れえないのではないかと考えています。
そのため、北京五輪の2008年当年
(特に開催直前の8月、
あるいは終了する9月など)を境に、
株価は一旦調整の段階に入る可能性が
大きくなるのではないでしょうか。
本当にそうなれば、私個人の考え方を信じる限り、
むしろ新たな仕入れ時となりますが、
それはともかく、早ければ07年後半から、
調整段階になる可能性が指摘できるわけです。
H株の推移については、
旧年中までに以下のようなサイクルを
形成してきたことを指摘しています。
2002年は安定→2003年は急上昇→
2004年は急落調整→2005年は安定
今後の展開を考える上では、
当然、次のような図式が追加されるはずです。
2005年は安定→A[?年は(急)上昇]→
B[?年は調整]→C[?年は安定]・・・
そして北京五輪が上述のように、
一つの調整を迎える契機となる可能性があるとすれば、
Bの段階は2008年前後を設定できるというわけで、
そうなれば、自ずからAの段階は、
06年を含む2008年(あるいは07年後半ぐらい)までと
仮定できることになります。
|