第493回
H株最高値と人民元改革の行方、取引自由化への動き

年明けから4日連続上げて、
3日連続して最高値を更新、
翌週の9日には3日更新し続けた最高値を
さらに2%以上上回る
5800ポイント近くにまで達したH株指数。
最初の4日間だけで、
05年末終値と比べて
7%近く上げたことになります。

H株は6000ポイントはもちろん、
7000ポイントになっても
何らおかしくはないと再三述べてきましたが、
このままではすぐにも6000ポイントは
クリアしてしまうかもしれません。
ここまで急速な伸びはもちろん想定していません。
むしろ危険であるとも思っています。
今回もし早い段階で
6000ポイントを超えるようであれば、
年末から年始に書いてきた相場予想を早速ですが
かなり大幅に見直さなければならなくなりそうです。

また、人民元改革が
この年末年始にかけて
かなり大胆に進展していることも、
相場を動かしている材料になっているかもしれません。
中国人民銀行は、
05年7月21日の切り上げ以来進めていた人民元取引の
その日の対外か終値の発表を年始から休止しています。
これは、取引の不透明さを増すものだとして、
日本経済新聞などでは
マイナス材料としてとらえられていますが、
逆の見方をすれば、
中国人民銀行という金融当局が、
人民元取引への介入度合いを
大幅に減退させたともとれます。
つまり、市場における自由な取引へと
進んでいるとも考えられるわけです。

中国人民銀行は、
年始から人民元為替の基準値を発表し始めています。
これは取引方法の変更や
マーケットメーカー制度導入に伴う措置と
考えられています。
こうした一連の流れは、
年末から続いていた人民元高の傾向に
よりいっそうの拍車をかけています。
05年7月21日の切り上げ以来半年、
第1回目の切り上げが
わずかに2%程度であったこと、
この半年でわずかに0.4%程度の
人民元高になったに過ぎなかったことなどが、
逆に人民元改革の大きなテスト段階を
円満に終了させたという認識を
当局に持たせたのかもしれません。
今後、急速に取引自由化が進むとは考えられませんが、
人民元高の傾向は
顕著なものになり続けることは
間違いありません。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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2006年1月12日(木)

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